B型肝炎訴訟で医療記録やカルテなどの必要書類が集まらない場合|B型肝炎訴訟の教科書

B型肝炎訴訟で医療記録などの必要書類が集まらない場合

 

訴訟に必要な書類が集まらないことは珍しいことではない!!
そんなケースの対応事例をどうぞ

 

B型肝炎訴訟は提示・提出する書類が決まっている特殊な裁判です。しかし、中には提出するべき医療記録やカルテなどの証拠書類が残っていない場合があります。そんなケースでも給付金が支給されている人がいます。その理由とは…

 

まずはB型肝炎訴訟の必要書類を確認しよう

 

B型肝炎訴訟で提出するべき書類とは『過去のツベルクリン検査のための集団予防接種などからB型肝炎ウイルスに感染した』ことを証明するためのものになります。それに必要なのが下記の5点です。

 

  • B型肝炎ウイルスに持続感染していること
  • 満7歳になるまでに集団予防接種などを受けていること
  • 母子感染ではないこと
  • 集団予防接種など以外の感染原因がないこと
  • 病状や亡くなられた原因について

一次感染者と二次感染者では必要となる書類が異なりますが、上記の5項目を証明するための書類が必要になります。各項目の詳細は『B型肝炎給付金の対象は?条件と必要書類一覧』で説明しています

 

B型肝炎訴訟に必要な全ての書類が集まる人は珍しい!?

 

B型肝炎訴訟は提出するべき書類が決められた裁判ではありますが、全ての書類が順調に集まる人は少ないのが現状です。特に母子手帳や医療記録などに関しては数十年経ってしまってるケースもあります。このように書類が集まらない場合は諦めるほかないのでしょうか?

 

 

提出するべき証拠書類が集まらない場合の対処法

そもそも書類を提出する目的は上記で説明した5項目を証明することです。逆を言えば、この5項目を証明できる書類ならば全て証拠になり得ると言えます。その為、厚生労働省が指定する書類が見つからない場合は代替書類によって欠けている内容を補足することで和解の成立を目指します。

 

 

弁護士の力量で大きく変わる代替書類

代替書類といっても人によってどの書類を提出するべきかが異なります。というのも家族構成や病態の状況、用意できる書類の種類などを加味して判断する必要があります。その人に最も適した代替書類を提案するには法律の知識に加えて医療分野の知識も必要不可欠です。弁護士の力の差が最も出るのがこの部分と言えます。

 

証拠書類が集まらない時の代表的な事例

 

『B型肝炎訴訟に必要な書類が見つからない』という事例の中でも最も多いのが『母子手帳が残っていない』と『医療記録/カルテが残っていない』の2つのパターンです。この2つの事例においても和解が成立しています。

 

Pt1.母子手帳が見つからない場合

『満7歳になるまでに集団予防接種などを受けていること』を証明するために必要となる母子手帳ですが既に破棄してしまっている人も少なくありません。
この場合、通常では腕に残っている接種痕(はんこ注射やBCCの痕)を集団予防接種を受けたことの証明とします。これを接種痕意見書といい医療機関で作成してもらえます。

接種痕意見書が貰えない場合
接種痕が薄くなってしまっているなどの理由から接種痕意見書が貰えないケースもあります。過去の和解事例では、相談者が通っていた小学校の予防接種実施記録と卒業記録が代替書類として認められました。

 

Pt2.医療記録/カルテが残っていない場合

『B型肝炎に持続感染していること/集団予防接種など以外の感染原因がないこと(一次感染者の場合)』など医療記録・カルテが必要となる場面は多いと言えます。
しかし、治療が10年以上前のこととなるとカルテが残っていない可能性が出てきます。この場合、どのカルテが無いのかによって取るべき対応が異なります。

カルテが残っていない場合の解決事例
入院治療を受けた際のカルテが保存されていなかったが、加入していた医療保険に入院代請求の目的でとった入院証明書のコピーが代替書類と認められたケースがあります。

医療記録などの必要書類が集まらない場合まとめ

 

何度も言いますが証拠書類が全て順調にあつまる人の方が少ないと言えます。書類が集まらない場合にはそれぞれの状況に応じた代替書類によってB型肝炎訴訟を起こすことが可能です。個人の判断で諦めてしまう前に、まずは弁護士などの無料相談等を利用してみましょう。

 

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