B型肝炎の給付金支給後に病状・症状が悪化!追加給付金はある?|B型肝炎訴訟の教科書

B型肝炎の給付金支給後に病状が悪化!追加給付金はある?

 

B型肝炎は進行する可能性のある病気です。和解が成立し給付金を受け取った後にも病状が悪化することが考えられます。「無症候性キャリアから慢性肝炎」「慢性肝炎から肝硬変」というように症状が進行してしまった場合、給付金はどうなるのでしょうか?今回は病院や弁護士があまり教えてくれない追加給付金に関して説明します。

 

まずは症状別給付金額のおさらい

 

病状が悪化した際に支払われる追加給付金のことが、より理解しやすいようまずは症状別の給付金額のおさらいから始めましょう。

1

死亡・肝がん・肝硬変(重度) 3,600万円

2

肝硬変(軽度) 2,500万円

3

慢性B型肝炎(4の方は除く。) 1,250万円

4

除斥期間が経過した慢性B型肝炎

 

 

(a)現在、慢性肝炎に罹患している方 300万円
(b)過去、慢性肝炎に罹患した方のうち、(a)以外の方 150万円

5

無症候性キャリア 600万円

6

除斥期間が経過した無症候性キャリア 50万円

給付金の詳細はB型肝炎訴訟の給付金額一覧で詳しく説明しています。

 

 

B型肝炎の病状が悪化したらどうなる…?

B型肝炎は進行する可能性のある病気であるため、無症候性キャリア→慢性肝炎→肝硬変→…と病状が悪化していく可能性があります。そうなると問題になるのが『訴訟期限が過ぎた後に病状が悪化した場合の給付金』についてです。

 

特に除斥期間が過ぎた無症候性キャリアの場合、支給される給付金額はわずか50万円です。これが慢性肝炎へと進行してしまえば、とても治療費をまかなうだけの金額には及びません。

 

このように和解成立後にB型肝炎の病状が悪化した場合は、その進行度に合わせた追加請求をすることが可能です。この時に支払われるお金のことを追加給付金と呼びます。

 

 

追加給付金の金額・期限・手続き方法は?

 

B型肝炎の追加給付金に関しては基本合意書の第4項目(9ページ目)『今後係属する訴訟における和解』の中で説明されています。とはいえ非常に読みにくく、期限等についての記載がないので厚生労働省の窓口に電話して直接確認しました。

 

追加給付金の計算方法

上図1の給付金を
貰っている場合
死亡・肝がん・肝硬変(重度)では最高金額の給付金が支給されていますので、この場合に限り追加給付金はありません。
上図2,3,5の給付金を
貰っている場合

病態が進行した場合、既に支給した給付金との差額を追加給付金として支給します。
例)無症候性キャリア(600万円)→肝硬変(2500万円)
  この差額分である1900万円が追加で支給されます。

上図4,6の給付金を
貰っている場合
病態が進行した場合には、既に支給した給付金を控除することなく1,2,3の給付金が支給されます。

 

追加給付金の期限

追加給付金の申請期限は『病態の進行が発覚してから3年以内』と定められています。但し平成34年1月12日までに和解が成立していることが条件となります。
B型肝炎給付金については自分が感染していることに気づいていない人も多いのが現状です。自分の誕生日がB型肝炎給付金の対象条件に合致する場合、念の為にという感覚で検査を受けることをおすすめします。

 

追加給付金の手続き方法

追加給付金の請求に関しても再度国に対して訴訟を起こす必要があります。とはいえ既に一度和解が成立している状態ですので、必要な書類は病態が進行したことを証明するものだけです。またイチから集め直すわけではありませんのでご安心を。
また、追加の訴訟に関しても弁護士費用は支給されます。支給額は追加給付金の4%に相当する金額が別途支払われます。

 

病状が悪化した場合の追加給付金まとめ

 

弁護士事務所のHPをみると『B型肝炎給付金最大3600万円』とデカデカ説明されています。しかし、進行性の病であるB型肝炎のことを考えると追加給付金のことを絶対に忘れてはいけないものです。
除斥期間を過ぎた無症候性キャリアの場合、『50万円の為に訴訟を起こすのは面倒だ』と考えて諦めてしまう人も少なくありません。将来、病状が悪化した際にかかる治療費は非常に莫大なものです。その時になって後悔しないように今取れる行動をとりましょう。

 

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